解離性同一性障害(多重人格障害)

自我脆弱性と防衛機制

多重人格障害は被暗示性が強いと一般的に言われます。
個人的には被暗示性が強いというよりは、むしろ自我脆弱性が重度であると私は考えます。
この為、些細な刺激で解離、人格変化を起こすのです。

  • 自我脆弱性は
    解離と多重人格化は密接な関係があり、多重人格化を起こす分散した人格では、当然に空間的、時間的同一性を保てない為、解離している状況と言えます。
    但し、解離を引き起こす人格は必ずしも多重人格化を引き起こすものではありません
    自我の脆弱性のみでは多重人格化を引き起こすとは限らないのです。
    窮地にたたされ、自己主張する他なくなった場合、幼児人格に退行したり、女性の場合には男性人格に変化して攻撃的になれることがあり、この方が楽なのです。
    解離しただけではストレスから逃れられない状況下で、積極的に自己主張し易い人格にならざるを得ない場合に多重人格化するのです。
    解離は行動すると言う意味では消極的で防衛機制ですが、多重人格化は何か行動しなければならない時の更に病的なやや積極的行動的防衛機制と言えます。


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