統合失調患者に於ける認知機能、実行機能障害をベースに陰性(悲観的過ぎる)の感情が幻覚、幻視、陰性症状を引き起こす可能性を説明しましたが、逆に陽性(ポジティブ過ぎる)の感情が起こればどうなるのでしょうか。
認知、実行機能の障害された統合失調の患者様には躁状態の悪化が加わればやはり、容易に客観性の欠如により誇大妄想の悪化や、思考のまとまりのなさにより観念奔逸(考えが様々な方向に飛びます)を悪化させることが推測されます。
又、病識の欠如が更に加速し、多動、多弁等の躁症状の自制が効かず、悪化を加速させることにもなります。
つまり、感情が上下は認知、実行機能障害の歪を更に拡大、悪循環化させてしまうのです。