統合失調症

統合失調症の注意障害

【11】注意の保持(覚性)

覚性とは頻度の少ない刺激に対する注意の保持・処理を言います。
能動的に目的(意志)を持ち続け、正確・適応的に且つ、落ち着いて(安定性)処理することが必要です。
これは、全般的で複雑な能力です。
①欲動の低下はこの能動性を、
②間主観性(客観的事実と思われる事象に基づいた主観、直感)の障害は正確性・適応能力を、
③被害妄想、被害関係念慮(妄想まではなくとも被害的な感じが強い)、妄想気分(何か不吉なことが起こりそうで怖い)等の不安症状は安定性を直接的に障害します。
この能動的・主体的な注意集中・処理能力は社会適応能力とも言え、この障害は人格としてのありようにも大きく修飾してゆくのです。



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