統合失調症

統合失調症の注意障害

【10】選択的注意

ある事象、刺激に焦点を当てることは、その刺激だけが今、その場に於いて他の刺激より想定的、絶対的に重要であることが理解されなければいけません。
通常、様々な事象、刺激の中であるものを選択的に判断するということは、遭遇する全ての事象、刺激をある程度判別、処理、取捨選択しなければならず、云わばマルチタスクの処理が必要なのです。
この処理は総合的な認知機能を必要とします。この過程で、情報処理が遅滞すれば、焦点化は失敗し、必要な情報、刺激を処理出来なくなるのです。
又、過度に悲観的、被害的に処理が行われると、その焦点化ポイントが多くなり、本来、必要で注意を向けるべき選択的注意(運転中に標識を見て判断する)ばかりでなく、持続的処理(例えば車を運転し続けるというような持続的な処理)も障害され、情報処理容量は低下します。この典型例が、思考途絶や強迫性の障害です。


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